コスパ最強ランチ:豚の角煮丼屋くろしろ“箸縦割り”ができる豚の角煮丼定食

コスパ最強ランチを目指すには、価格が安く・量が多い・そして美味しいの3拍子が揃っていることを前提とする方が多いです。ですが、私の定義は異なります。

それは、

適正価格で適正食材を、適正な調理方法で提供し続けられる料理

をコスパ最強と認識しています。

そのため、ただ安く、原材料や調理方法がわからない、保存料や化学調味料がわんさか入っているものをコスパがいいからといって、提供し続けていいのかという点が疑問です。食事に対して払う対価が安いものをコスパがいいというのであれば、最強料理はコンビニのおにぎりです。

そのため、本当に美味しいものをただ安く提供することを企業努力とは考えていません。

角煮丼屋くろしろは、口にする材料や調理方法を公開します。理由は、手間と時間がどの程度かかっているかを知ってもらいたいからです。加えて、私達が普段口にしているものに係るお金は、材料費+調味料費だけではありません。飲食店が支払うべきお金をざっと挙げます。

  • 材料を買うまでの労務費、または配送費
  • 銀行振り込み時の振込手数料
  • 人件費
  • 水道光熱費
  • 家賃
  • 消耗品
  • ゴミの産廃費
  • 会社として大きくなるための利益
  • 利益(正確には所得)を計算するための税理士費用
  • 利益に対してかかる税金(法人税)
  • 消費に対してかかる税金(消費税)
  • 都内で商売することに対してかかる税金(住民税の均等割り)

これら全ての費用は、提供した売上金から賄う必要があります。つまり、これら全ての費用を販売価格に乗っけなければいけません。これを乗せていないと、潰れます。いくら美味しいものを作っていたとしても経営していけなくなるのです。

そのため、弊店は、市場の販売価格よりも高く感じる方が多い思います。

ですが、美味しく安全な物を安定供給するためには、これだけのお金が必要というのを指し示す必要があります。そして、本当の企業努力というのは前述した、お客様が目に見えてないコストを極力人を雇わず、お金をかけないで、DX化や効率化をし最小限の力で最大限の運営ができるように努めることだと考えています。

角煮丼屋くろしろは、見た目は角煮丼を1500円オーバーで売る飲食店ですが、その裏の企業体質は運営の最大効率化を図り最小の力で集客し、お客様へ商品を提供するお店です。 

コスパが悪くなる食べ物とはなにか

コスパが悪い食べ物を探すことは難しいです。なぜなら、どの飲食店もある程度努力した上で、食事を提供しているからです。コストに対して、美味しくない食べ物を探す方が困難です。

ですが、別の切り口として、こんな考え方はどうでしょうか?

「コスパが悪くなる食べ物」です。これは、出会ったときはコスパが良くても(コスパが普通でも)、リピートするうちに悪くなる食べ物です。

美味しいからリピートするのにコスパが悪くなるというのはどういう意味かというと、

コスパが悪くなる食べ物とは、自分が好きになった味、料理が、店側の経営がうまくいかずに、途中で潰れ、2度とその味に出会えなくなる食べ物だと考えています。

自分好みの料理にたどり着いたときの感動は計り知れないものがあります。そしてその感動は、いくつもの「ハズレ」の上に成り立っています。そして、その料理と出会えたことで、そのお店に足を運んでいる期間は他の料理を口にすることはありません(梯子飯をして、晩御飯を2回以上食べるというツワモノは除きます)。

それだけの時間と労力とお金を使ったのに、お店側の一方的な倒産という理由で、二度と食べれなくなるということはツライことです。それならば、いっそ出会わない方がよかったと感じれるぐらいです。少し若い頃の恋愛に似ている表現かもしれません。

食べ手の(価格が安く・量が多い・美味しいから)コスパが良いということは、お店にとってはコスパが悪いことになります。

例えば、辻褄を「従業員の働き方」で調整をすることになります。具体的には、残業代を払わないことやそもそもの時給が低いことにつながります。その先にある従業員が疲弊するとどうなるのかは火を見るよりも明らかです。

飲食店もOPEN当初は『気合』で商売が成り立ちますが、事業経営は終わりのないフルマラソンです。スタートダッシュがうまくいっても、400mリレーのスピードで走り続ければ、すぐにスタミナが尽きて、走れなくなります。その頃には、最初の頃とはお店や会社がずいぶん違った光景になります。

違った光景とは、例えば、

  • 在庫管理が雑になり、店内に消費しきれない在庫のお酒や割りばし、おしぼりが縦積みになっている。
  • トイレの清掃が行き届いていない。収納ボックスにあるべき清掃用品がむき出しになっている
  • 「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」の笑顔の発声がなくなる

その他もろもろありますが、店舗がこういった状況に陥ると、経営がうまくいっていない状況が続いている状態の可能性が高いです。最悪、その料理に出会えなくなる可能性が高いということです。

私個人の考えですが、旅行先でも美味しいものを食べる事に遠慮がちです。理由は前述した内容と同じで、その旅行先でしか食べれないものが、東京で食べれなかったときに切なくなるからです。仮に京都に最高に美味しい豚の角煮があったときに、東京でそれを越える豚の角煮に出会わえなかえば、あの味を思い出してしまう訳です(そういうところの記憶力はすごい)。
と言った具合で、悩む時間も含めた「コスパの悪い食べ物」をお伝えしました。

食材は一流を使用。

最後に、コスパ最強ランチがなぜ豚の角煮かを改めて説明します。

1500円以上も払ってランチを食べることの意味は、大きく3つ。

  1. 原材料が一流の食材を使っているから安心を買える。→メニューやブログにも堂々と表示できる
  2. 「1.」の理由があるからこそ、値段が馬場の相場よりも高い。
  3. 「2.」は馬場で比べるから高いわけで、仮に港区にあれば相場通りである。

つまり、一流の食材は食品の出どころや流通が明確なため、無用な添加物や(食品が悪くならないために使う)保存料が使われていないことが特徴的です。

私も35歳を超えてから、口にする食品にかなり気を使うようになったことと、やはり、“ちゃんとした食材”を使おうとすると、原価が跳ね上がり、それに合わせて売価も高く設定せざるを得ません。

これは企業努力ではコントロールできない部分です。

会社経営をしている方や飲食店オーナーの方々はこの点は理解いただけると思います。

そういう訳で、高田馬場でコスパ最強ランチを食べるときは、最高の食材を最高の調理法で時間と手間をかけて作った豚の角煮丼を食べる一択でいいのではないでしょうか。

投稿者プロフィール

若井 直也
若井 直也代表取締役
株式会社A-S(エース不動産)を創設し、現在に至る。
オウンドメディア運営(コラム ・YouTube ・TiKToK 配信等)、経営・財務戦略策定、マーケティング運営全般を担当。
2023年、自身のマーケティング能力を使い、飲食店集客を新規事業の軸としつつ、自身で直接お客様のニーズを掴むために先頭に立ち飲食の店舗運営をする。